起立性調節障害
Medical information起立性調節障害とは
起立性調節障害(Orthostatic Dysregulation:OD)とは、交感神経、副交感神経といった自律神経の機能が障害されることで、循環機能失調(特に脳への血流が低下)を呈し、めまい、ふらつき、立ちくらみなどが生じる疾患です。思春期に多く、また男性よりも女性に多い傾向があります。
症状
めまい、ふらつき、立ちくらみ、朝起きることができない、頭痛、嘔気、倦怠感、気分の変動(イライラ)など。
症状は午前中に強く、午後になると比較的落ち着く傾向を認めます。
原因
心理的ストレス、睡眠不足、生活リズムの乱れ、水分の摂取不足 など
治療
問診、血液検査、一般的なめまい・ふらつきの検査、起立試験(シェロングテスト)などから診断を行います。
治療としては、生活習慣の改善に取り組むとともに、起立時の血圧低下を予防する薬を服用します。漢方薬が効果を認める場合もあります。軽症の場合、数ヶ月以内に改善することが多いと報告されています。
先生より
院長 細野研二
プロフィール
・小学生から中学生のお子様が、朝なかなか起きることができなくなってきた時には、周囲が変化に気づいてあげることが大切です。不登校の隠れた原因になっていることがあります。
・生活の中で次のようなことに注意しましょう。
椅子やベッドから起き上がる際には、頭を下げた状態でゆっくり動くようにする
数分以上じっと立ったままにならないようにする
しっかり水分を摂取する(1日1.5~2L)
下半身の筋力低下を防ぐためにも、意識して歩くようにする(30分以上が目標)
就寝が遅くならないように生活リズムを整える
・ご自分の学校や職場の関係者に病気について理解していただくことも大切です。