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カラダの相談室【甲状腺の疾患】

このコラムは産経新聞の「カラダの相談室」特集記事(当院院長のインタビュー記事)の転載です。(第1回 2023.01.28付 産経新聞夕刊)

 

甲状腺疾患で治療が必要な人は約240万人と推計されていますが、治療中の人は約45万人。本人は気付きにくく、自分が病気ではないと思って放置されているのが現状です。中には命にかかわる疾患もあり、適切な診療科で治療をすることが大切です。

 

気付きにくい症状にも注意を
専門病院との架け橋を目指す

 

Q 甲状腺の働きやどのような病気があるのか教えてください。

A 甲状腺ホルモンは交感神経を刺激したり、成長や発達を促進したり、生命維持に重要なホルモンです。また、このホルモンは、脳から出る甲状腺刺激ホルモンによって調節されています。

重要な臓器の甲状腺疾患の患者数は700万人と言われ、治療が必要な人は約240万人と推計されています。ただ治療中は約45万人で気付いておられない人が多いのが現状です。

しかし、最近は健康診断や人間ドックの受診意識が高まり、胸部CT(コンピューター断層撮影)や動脈硬化診断で頸動脈超音波検査(エコー検査)が行われた際に発見され、耳鼻咽喉・頭頸部外科へ紹介されるケースが増えているのも事実です。

甲状腺疾患は大きく分けると「ホルモン分泌の異常」と「腫瘍」の2つです。両タイプとも女性に多いのですが、原因は分かっていません。ただ、後者は、ほとんどが良性ですが、男性は絶対数では少ないけれども、悪性の割合が女性より高く注意が必要です。

ホルモン分泌の異常では1つは甲状腺自体の機能が過剰(亢進=こうしん=)になる「甲状腺機能亢進症」があります。代表的な疾患が「バセドウ病」です。見た目では首が太くなったり、眼球突出したりします。症状は動悸や息切れ、多汗、食欲亢進、食べても太らない、倦怠感、いらいらする、不眠などです。

2つ目に、甲状腺ホルモン作用が低下した状態の「甲状腺機能低下症」です。代表的な疾患が「橋本病」です。橋本病の初期は甲状腺の腫れがありますが、炎症が進行すると甲状腺低下症の症状の全身倦怠感やむくみ、便秘、食欲低下、集中力低下などが起こります。

橋本病が急に悪化する場合など急性炎症では発熱や疼痛などが起こることがあり、コロナ禍では(コロナ)陽性と疑われ適切な治療ができない懸念も深まっています。

Q 検査や治療は

A 機能の亢進や低下は最終的には血液検査で甲状腺ホルモンと、それを調節している甲状腺刺激ホルモンを測ります。 また、病気の原因の「甲状腺に対する抗体」の量も調べます。治療はどちらも薬剤療法です。亢進の場合はホルモンを抑える薬、低下の場合は補う薬の服用です。

ただし、抑える薬には肝障害や免疫力低下、発疹などの副作用が一定の割合で起こるため、外科手術で甲状腺の切除を選択することや放射線治療(放射性ヨウ素治療法)を行うこともあります。切除後は補う薬でコントロールすることになります。

腫瘍の場合は血液検査や超音波検査、穿刺(せんし)吸引細胞診検査(針で刺し細胞採取する検査)を行い、良性であれば通常経過観察になりますし、良性でも大きくなる場合や、悪性の場合は手術になります。

 

甲状腺疾患は内科を受診する人が多く、初期の場合は他の疾患と間違えられることもあり、専門医への受診をお勧めします。特に腫瘍の場合、治療、手術に詳しい耳鼻咽喉科や外科の医師に相談することが大切です。全国には甲状腺の病気を専門とする病院もあり、当院はそのような専門病院と地域との架け橋になりたいと思い開業しました。

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