コラム
Column2021/03/05
ヨード(ヨウ素)と甲状腺の関係性
ヨード(ヨウ素)とは
ヒトに必要な微量元素で、身体の中では大部分が甲状腺に存在し、甲状腺ホルモンの合成に欠かせない原料です。多く摂り過ぎても少な過ぎても、甲状腺の機能に影響をきたします。
甲状腺への影響は?
日本では海産物を多く摂取するため、ヨードが不足することはまれで、どちらかというと過剰なヨード摂取により甲状腺ホルモン合成の障害が生じやすくなっています。ヨードは海藻類や魚介類に豊富に含まれていますが、なかでも特に昆布やわかめに多く含まれており、昆布1gの中には1日の必要量の約10倍近いヨードが存在します。
バセドウ病の方では特別な場合を除きヨード摂取制限は不要ですが、橋本病(慢性甲状腺炎)などの甲状腺疾患では甲状腺機能低下を引き起こすことがあるため注意が必要です。コンビニなどで購入するおにぎりでも、昆布や海苔を摂り過ぎてしまう可能性が考えられます。また食事だけでなく、イソジンなどのヨードを含んだうがい薬にも気を付けていただく必要があります。
健診等で甲状腺の異常を指摘された場合には、当院へお気軽にご相談ください。